模型

【初心者向け】建築模型制作

今回は建築模型の作成するにあたって必要な道具等を紹介していきます。建築模型について全く知らない、触った事ない方にでもなるべく分かりやすく簡単な模型の制作方法を説明していこうと思いますので是非見ていってください。

建築模型とは

建築模型とはスチレンボードという材料をメインに建物の全景、内観を制作していくものとなります。スチレンボードとは発泡スチレン(硬いスポンジのような素材)を紙で挟んで作られているボードの事です。

おそらく今回初めて建築模型のことを知った方は聞いたこともない素材だと思います。かくいう自分も模型制作をするまでは知らなかったですし、知ってからも建築模型以外で聞いた事がありません。ただ、逆に言ってしまえば、このスチレンボードという素材は建築模型制作の専用素材といっても過言ではありません。専用なだけ合って使い勝手はピカイチです。他の素材は代用できても、メインの素材だけはスチレンボードを使った方が他のものを使うより短い時間で高いクオリティの物ができると思います。スチレンボードには1mm〜10mmの厚みのものがあり、作る箇所に合わせて様々な厚みのものを組み合わせて、住宅模型は制作していきます。

模型制作に使用する道具

模型道具一式写真
今回上げた道具の一覧です

次に模型制作に使用していく道具を紹介していきます。まず必須品はカッターナイフ(カッター刃はオルファ製がオススメです)・カッターマット・スチール定規・スチノリです。スチノリとはスチレンボード用の接着剤です。これ以外の接着剤を使用するとスチレンボードの発泡素材が溶けてしまう可能性がある為、接着剤はスチノリを使用してください。もしスチノリが手に入らない場合は木工用ボンドでも代用可能です。最低限この4つがあれば模型制作はできます。ここからは各分類ごとに細かく紹介していきます。

  • カッター類
カッターナイフ類写真
右から60度、30度、デザインナイフです

カッター類としては刃先が30度のものと60度のものを一本ずつとデザインナイフがあると便利です。30度と60度の2本を用意する理由としましては30度をスチレンボード用、60度をそれ以外のカット用と分ける為です。スチレンボードはカッターの切れ味によって出来栄えにかなり影響が出ます。カッター刃はオルファ製をお勧めしましたが、オルファ製は切れ味が良い反面、刃こぼれがしやすいです。なので硬いものを切ったりするとすぐ刃こぼれしてしまい、頻繁に交換が必要になってしまいます。なので出来れば使い分け用に2本あると刃の消費も抑えれて便利です。デザインナイフはペンのような持ち方で扱える為、直線以外をカットする際、カッターナイフよりも扱いやすい為、オススメです。

  • スチール定規類
定規類写真
右から差金、5㎝三角スケール、15㎝スチール定規、30㎝スチール定規、30㎝三角スケールです

次にスチール定規類ですがまず大前提として必ず[スチール]定規を用意してください。プラスチック製ですとカッターの刃に定規が負けてしまい真っ直ぐ切れないことがあるからです。そして、あると便利な物ですが、15cmと30cmを1本ずつと差し金があると便利です。30cmはボードから大まかに材料を切り出す際、15cmはその材料を細かくカットする際に使い分けると取り回しをよく使いやすいです。そして差し金ですがこちらは簡単に言えば90度の角度のついた金属製の定規です。これがあると、とても簡単に90度が出せる為、作業時間の短縮に繋がります。建築模型において90度というのは頻繁に出てくる上、見栄えに直結する部分になりますのでこちらもあると便利です。その他に三角スケールなどがあると模型のサイズに合わせて小物なども作りやすいのであると便利です。三角スケールとは1/100〜1/600の目盛りが切ってある三角形の定規です。

  • カッターマット

次にカッターマットに関してですが、こちらはカッターマットであれば基本何でも良いです。ただ建築模型はある程度大きさのある物を作るため、30cm×60cm程度は欲しいです。ただ自分の失敗した買い物が一つありまして、それが持ち運びしやすいように真ん中で折り畳むことが出来るカッターマットです。

カッターマット写真
折り畳み式カッターマットの写真です

このカッターマットは確かに持ち運びにはとても便利なのですが、真ん中の折り目の部分で多少なりとも段差が出来てしまっていたり、折り目の溝に刃がハマってしまいカッターが上手く切らなかったりする為、このタイプのカッターマットはお勧めしません。ただ、切込みを入れたり等の切り分けない作業など限定的な作業なら支障はないかと思います。

  • 接着剤類

次に接着剤類ですが、こちらも基本的にはスチノリがあれば十分です。あれば便利な物としましては、スチノリを入れる小さめ容器と3Mのスプレーのり55とスプレーのり77です。

まずスチノリを入れる容器ですが、こちらはノリの出る先が細くなっているもの(オイルさしのようなもの)が良いです。スチノリの容器はそのまんまだとノリの出る口が大きい為かつ容器自体も大きい為、細かいところの作業するには取り回しが悪いため、小さい容器が別途あると便利です。

3Mのスプレーのり55とスプレーのり77ですがこちらは、名前の通りスプレーで散布するタイプの接着剤です。スプレーのり55は粘着力の弱い貼って剥がせるタイプのスプレーのりで模型を切り出す際、立面図等を貼ってそのまま切り出し、その後剥がすことで簡単に材料を切り出す事が出来ます。ただし、はがした後その面に埃等が付きやすくなってしまう為、そちらの面を裏側にするなど工夫などが必要です。

スプレーのり77は55とは逆の粘着力の強いスプレーのりです。色模型等を作る際に、模型に色紙を貼ったりする際に、普通のノリでやるより広い面に均一に散布出来る為、仕上がりが綺麗になります。

  • その他

その他に模型を作る際に便利なものは、ピンセット・虫ピン等です。虫ピンとは昆虫標本などで使われるピンのことです。実際の使い方については文章だけでは説明が難しい為、実際に使う際にまた紹介します。

まとめ

今回、建築模型の制作にあたって必要な道具、便利な道具を紹介してきましたが、こちらはあくまで自分個人の意見です。人によって合う合わないがあったり、こっちの方が使いやすいというものはあるはずです。実際スチノリよりも木工用ボンドのほうが使い易いという友人もいました。その際は使いやすい方を使えば良いと自分は思います。極論、建築模型は完成したものの出来栄えが全てです。なので、自分の意見はあくまで始める上での参考としていただいて、実際にやってみて自分に合う道具や使い方を見つけてみてください。

  • この記事を書いた人

shiyu

共同執筆者1 愛知県在住 現場監督で働いたのち転職、現在は建築設計事務所で働いています。 本ブログ管理者から共同執筆者として書かせていただいています。

-模型
-,